2014年08月

私がデザインという言葉が多く飛び交う世界に携わるようになって10年近くたつのですが、
昔母校の先生が言ってくださった言葉は未だによく思い出します。


デザインという言葉の深さも広さも今より遥かにわかっておらず、

見てくれ重視でカッコイイものを作れてナンボ、と思って短絡的に課題をこなしていましたが、
何も世の中をわかっていなかった私たちに先生が話してくださったことは「デザイナーとアーティストは違う」ということでした。

アーティストは自分を表現してそれを評価して買ってくれる人が居れば成り立つものだが、デザイナーはお金を貰ってお客さんのためにつくるのだ、と。つまり相手の要望ありきで動くのがデザイナーということでした。今聞けば当然と思えるのですが、雰囲気でしかわかっていなかったその頃の私には目から鱗で、とてもすっきり心に落ちた言葉でした。


言葉で要望と言うのは簡単ですが、相手が何を求めているのかを知りそれを形にしていく上では、労力も時間も必要です。そしてその中で、相手のことを考えることだけではなく、コミュニケーションがとても重要だなと感じる機会が年々増えているように感じます。


コミュニケーションという言葉は相手と話す上でのことに使われることが多く思いますし、ビジネス上で使われる言葉は折衝能力とか交渉能力にも広げて使われることがあるようですが、改めて調べてみると、相手と『通じ合わせる』ということとあります。

コミュニケーションが大切だと感じている人は世の中には多いとは思いますし私もその1人ですが、通じ合っているか』ということを考えると、正直私は今までそこの意識を持ったことがなかったです。


考えたつもり、知ったつもり、になっていないか。

お互いに都合の良い部分だけでなんとなくやり過ごしていないか。

ちゃんと相手の要望に対して、通じ合わせ応えられているか。

改めて考えてみると通じ合った状態になっていると自覚できるものは少ないなと感じます。

考えるだけ、知るだけでは結局は一方通行なもので満足には至らせられない。

関係が長く深くなってくると、そうだったのかと後で気づかされることは多々あります。


デザインという言葉が絡むものは、アウトプットされたものにフォーカスされがちですが、作っていく上では実は、そこに至るまでのプロセスを大切にしないと、意味が極端に薄くてどうしようもないものになってしまいます。昔自分がつくった課題なんて今では目も当てられないと恥ずかしく思います。


通じ合っているかどうかを追求していくと相手の数×物事で宇宙的広がりすら感じて途方もないように思うのですが、このことなしにはうまくいかないので、まずは身近なことからでも『通じ合う』という言葉を胸に、まだまだ短絡的な自分を戒めつつ今日も頑張ろうと思います。

 


企画・クリエイティブ ディレクターY

クリエイティブに携わったものであれば、一度は考えたことがあるお題である。

一般的には、ファッションなどの我々の生活を彩る「色・物・形」と答える方が多いだろう。

工業化時代のデザイン教育の世界に、バウハウスというマイルストーンを打ち立てた
Walter Gropius氏は「デザインとはあらゆる分野の共通公分母」と言った。

インダストリアルデザインの世界の草分け的存在であるRaymond Loewy氏は
「デザインとは口紅から機関車まで」と言った。

福武書店(現ベネッセコーポレーション、ベネッセホールディンクス)創業者の
福武總一郎氏は「経済は文化の僕(しもべ)である」とも言った。

語源的には「de-sign」ーーー署名がないーーどこの誰が作ったのか分からないが誰もが知っているーーー
そのような造語を、はたまた状況を指す言葉である。

また、日本におけるCIの草分け的存在であるPAOS創業者の中西元男氏は
デザインを支える基本哲学に
「核デザインとは審美性、快適性、安全性、論理性、個性」
「拡デザインとは政策・方針、表現・表象、新事業・事業領域、理念・企業存立、
公共的・社会的価値、文化的・環境的価値」
があると言っている。

つまりデザインとは、ただ「色・物・形」がデザインなのではなく「事」もあるのである。
塗り絵のごとく表面的な事だけを仕上げるのではなく、調査があり設計がありそこから始めて線を引き仕上がっていく。

自然現象以外の全てのモノは誰かが考え世に出てきたものである。
最近話題になったソフトバンクの感情認識パーソナルロボットPepperも然り。
感情認識することをプログラムしているのだ。誰かがデザインしているのだ。

そのモノが何故アウトプットされて来たのかを考えるだけでも、
その人の想いが必ずあり伝える先がある。
クリエイティブには理由が必ずある。それを考えるだけでも楽しくなってくる。
クリエイティブを起こすにあたり、これからも常に人の想いを意識して創っていきたい。

戦後のイタリアン・デザインに対する世界的な評価を高めたデザイナーの一人である
Ettore Sottsass氏は「デザインとは恋人に花を贈るようなものだ」と言った。
大好きな言葉である。


企画・クリエイティブ プランナーIn

はじめまして、ピーアンドエフ 企画・クリエイティブのプランナーIwです。

唐突ですが、広告が好きです!


いい広告は人の認識や行動に変化を与え、想いを作り出し、生活や文化の基準を変えていく力を持っています。

人々の嗜好や生活が多様化する中でも、いまだ広告にはその”豊さ”を生み出す力があると思っています。

だから広告が好きです。


その大好きな広告でプランナーという仕事にしていると「どうやって企画するの?」と質問をされることがあります。

なので私が日々の仕事の中で考えていることを少しだけ。


私が企画を考える時には、一番楽しい時間から始まります!

これから考える企画が成功したときの”笑顔”を想うことから始まります。

ゴールの想定からスタートです。

このゴールこそがプランナーに託される企画の本質だと思います。



渋沢栄一氏の格言をプランナーとしての仕事に落としこんで考えるようにしています。


「夢なき者は理想なし 理想なき者は信念なし

 信念なき者は計画なし 計画なき者は実行なし

 実行なき者は成果なし 成果なき者は幸福なし

 ゆえに幸福を求むる者は夢なかるべからず。

 その天命を楽しんで生きることが、

 処世上の第一要件である。」



何を目的・ゴールとするのかを明確にすることから始める。

その上で「どこで」「誰に対して」「どうような情報を」「どのような表現」で伝えていくのか。

さらには予算、スケジュール、クライアントのポジショニング、競合の施策など、さまざまな要素を踏まえて企画を考えます。
 

好きな広告を仕事にするプランナーとしてはトレンドだけに囚われることなく、本質を見極めた施策で”笑顔”を作る力に磨きをかけていきます。


企画・クリエイティブ プランナーIw 


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アップルは私が言うまでもなく、世界を変えました。当たり前すぎて文字にするのも、言葉にするのも恥ずかしいレベルです。いわゆるパラダイムシフトです。横文字にしても恥ずかしい。。
っていうくらい常識ですよね。


スマートフォンによってもたらされた世界では、電話は電話をするためのモノから、
SNSをはじめとした総合的なコミュニケーションツールへと変貌を遂げました。

私が子供のときは、「インタラクティブ」という言葉がもてはやされました。
今から20年前ぐらいでしょうか。今や、「インタラクティブ」どころか、
それに「リアルタイム」が加わり、ツイキャスでは暇な高校生が退屈な授業を
生中継していたりします。ぼーっとそれを眺めるおっさん(私)。シュールすぎます。


そういったソフト面での変革だけではなくハード面でも、もっともっと重要なことが
おきました。

私はデザインを生業としています。アップル以降とアップル以前とでは、デザインの
基準が変わりました。アップルのあのシンプルで逆に嫌みすら感じさせるデザインは
デザイナーをする上ですごく悩ませる大きな大きな問題になりました。


いま、デザイナーが一番作ってはいけないのが「アップルっぽい」デザインだと思っています。皆が中途半端に真似をしたものを量産したので、「ああ真似したのね」と間違いなく思われます。

「ああ、あのファッションリーダーが昨日着てた服ね。恥ずかしいわ。クスクス」という感じです。

かといって、アップルはデザインにおける次の世界を提示してくれたわけではありません。
(ゴミ箱みたいな新しいマックのデザインは、アップルがときどきやるお茶濁しのような
もので、言うならば外伝的なものです。新しい提示ではありません。)

同時に、「アップルっぽい」デザインから大きく逸脱したものは「今の時流から大きく外れた」ものになりかねません。シンプルにデザインを作るということは、古典的な作法で、何もアップルが発明したわけじゃないのにね。あー、この言い回しすらアップルっぽい。。もう身も蓋もない話ですが。

どっちに転んでも、アップルが提示したシンプルなデザインの呪縛から逃れることはできません。あらゆるデザイナーはこの呪縛と戦っているはずです。大なり小なり。

2Dのグラフィックデザイナーは勿論ですし、私の身近なところでは、ディスプレイや什器や家具のデザイナーもそうでしょう。また、空間デザイナーや、車や家電などのプロダクトデザイナーだってそうかもしれません。「これちょっとアップルっぽいなぁ、もうちょっとこうしよう」とか苦しみの声が聞こえてきそうです。概念的な部分ですが。

「Think different」ってもう我々にとって、とどめの一撃です。


企画クリエイティブ  ディレクターi

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